注文住宅の予算オーバーを防ぐ―戦略的な設計思考|設計事務所・建築家がコスト面で最も重視する判断軸

はじめに|コスト問題の本質は“判断軸”

家づくりにおいて、
「予算オーバー」は最も大きな不安の一つではないでしょうか?

設計事務所・建築家に依頼すると、
「きっと予算をオーバーするだろうな・・・」
そう考えている方も多いかもしれません。

たしかに、現実に、
設計事務所に依頼しても、
予算が崩れてしまうケースは存在します。

しかし、本当の問題は、
「設計事務所・建築家に依頼するかどうか」
ではありません。

 

判断軸が、どこに置かれているか

それが、家づくりにおけるコストの本質です。

 

 

そこで本記事では、
設計事務所・建築家による家づくりにおける
「コスト判断の考え方」について、

・なぜ予算オーバーが起きてしまうのか
・多くの人が誤解しているコスト判断の基準
・建築家が最も重視している判断軸
・予算オーバーを防ぐための設計思考

まで、設計の実務と思想の両面から解説します。

これから家づくりを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

なぜ「予算オーバー」は設計事務所でも起きてしまうのか?

まず前提として、
予算オーバーは「誰か一人の責任」で起きるものではありません。

多くの場合、
・施主
・設計者
・進め方

この3つが絡み合って起きます。

 

 

よくある誤解は、
「設計事務所・建築家は高いから予算オーバーする」
という考え方です。

しかし実際には、
金額が高いから破綻するのではありません。

むしろ、実は、
設計事務所・建築家の方がコスト面に優れるケースの方が多いのです。

 

 

では、
なぜ、予算が破綻してしまうことがあるのでしょう? 

最大の原因は、
判断が曖昧なまま進むことにあります。

何を優先するのか。
どこにお金を使うのか。
どこは抑えるのか。

この整理がないまま進めば、
どんな依頼先でも、必ず予算は壊れます。

 

 

多くの人が勘違いしている「コスト判断」の基準

一般的な家づくりでは、次のような判断がよく行われます。

・坪単価で比較する
・オプションを削れば何とかなる
・後から調整すればいい

これらは表面上は合理的に見えてしまうかもしれません。

しかし、実際には、
全く合理的な判断軸とは言えません。

 

 

坪単価は、何をもとに計算しているのか不明。
※各社によって、どこまで誠実な数字かは全く異なります。

オプション削減は、質を壊すだけに留まる。

安易な後からの調整は、合理性を破壊する。

これらは“賢い”コスト判断ではなく、
ただの数字合わせ
です。

 

 

設計事務所・建築家がコスト面で最も重視する判断軸とは

建築家が最も重視しているのは、
「いくらか」ではありません。

そのコストが、何を生み出しているか
本質を追求します。

同じ100万円でも、
・価値そのものを変える100万円
・表面上だけの100万円
両者は、まったく意味が違います。

 

 

設計事務所のコスト判断は、
「削るか・削らないか」ではなく、

「配分として正しいかどうか」

価値の最大化。意味の最適化。

ここが判断軸です。

生きたお金か。
死んだお金か。

それを見極めるのが、設計思考です。

 

 

予算オーバーを防ぐのは「削減」ではなく「設計初期の判断」

実は、「予算が壊れるかどうか」という問題は、
設計初期の段階でほぼ決まっています。

全体像の整理からはじまらない計画は、
後工程で必ず歪みが出る
からです。

それは、
山頂がどこにあるのか、
どんな山なのかも知らないのに、
山を登り始めるようなもの。

 

 

計画性がなく、行き当たりばったりで、

後から削る。
後から妥協する。

これは、設計として最も避けたい状況です。

一方で、建築家は初期段階で、
次のような判断を行います。

・全体予算の構造整理
・優先順位の明確化
・変更できない部分の確定

ここが曖昧なまま進めば、
どれだけ細かく見積を詰めても意味はありません。

計画性がなければ、要望だけが積み重なり、
予算オーバーになるのは、もはや出来レースのようなものです。

 

 

「コストをかけるべき部分」と「抑えるべき部分」の見極め方

設計事務所は、すべてにお金をかけようとはしません。

むしろ逆です。

かける部分と、抑える部分を明確に分けます。

かけるべき部分には“共通点”があります。

・後から変えられない
・空間の質を決定づける
・暮らしに長期的に影響する

一方で、抑えるべき部分の“共通点”もあります。

・代替が効く
・将来更新できる
・見た目だけの満足になりやすい

この見極めができないと、予算は必ず破綻します。

人の欲には限界がないからです。

 

 

設計事務所に依頼しても予算オーバーする人の共通点

残念ながら、
設計事務所に依頼しても予算オーバーする人はいます。

共通点は明確です。

・価値基準が整理されていない
・要望が量・モノで語られる
・判断を先送りにする
・「削れば何とかなる」と考えている

設計事務所・建築家は、魔法使いではありません。

判断を代行する場所でもありません。

判断を一緒に整理するパートナーです。

 

 

まとめ|コストは「抑えるもの」ではなく「設計するもの」

コスト問題の正体は、
金額の問題ではありません。

判断の問題です。

予算オーバーを防ぐ最大の方法は、
正しい判断軸を最初に持つことです。

設計事務所・建築家は、安くする専門家ではありません。

お金の使い方を設計する専門家です。

コストは削るものではなく、
設計するものなのです。

 

 

もし、
「削る家づくり」ではなく、
納得できるお金の使い方で家をつくりたいと感じたなら、
一度、設計事務所に相談してみてください。

私たちは、
価格を下げる提案ではなく、
コストの配分そのものを設計する立場で向き合います。

・何にお金をかけるべきか
・どこを抑えるべきか
・なぜその判断になるのか

設計の初期段階から丁寧に整理します。

 

愛知県名古屋市の設計事務所 Tabi タビ |デザイン住宅・住宅デザイン・建築家の住宅設計

 

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