
設計事務所のスタンス・理念についてのご質問
設計事務所Tabiの家づくりに込めている、想いや姿勢についてのご質問をまとめました。
このページでは特に、「建築家としてのスタンス」「設計事務所の理念」「施主との向き合い方」など、TabiらしさにまつわるQ&Aを掲載しています。
ハウスメーカーや工務店との違い、他の設計事務所との違い、“自分たちらしい住まい”をどう実現していくか。
初めて設計事務所に依頼する方にも安心していただけるよう、よくある疑問に丁寧にお答えします。
その他のQ&A(性能・費用・土地・流れなど)についてはこちらをご覧ください。
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Q1. 設計事務所Tabiとは、どんな設計事務所ですか?
Answer.
Tabiは、名古屋・愛知を拠点に活動する建築設計事務所です。
私たちは、「Less is More(少ないほど豊か)」という哲学を軸に、無駄のないシンプルさと、心がほどけるような心地よさを両立させる住まいを追求しています。
北欧建築や日本の住文化をデザインの源流とし、
光や風、素材の質感、空間の余白など、
“目に見えない価値”を丁寧に設計に落とし込むことで、日常の中に美しさを感じられる暮らしを提案しています。
建築は、単なる「建物づくり」ではなく、「人生をどう生きるか」をかたちにする行為だと考えています。
一人ひとりの価値観やライフスタイルに寄り添い、“自分たちらしい理想の暮らし”を、一から一緒に描いていくことを大切にしています。

Q2. ハウスメーカーや工務店と、どう違うのですか?
Answer.
ハウスメーカーや工務店との最も大きな違いは、「家づくりの考え方」にあります。
Tabiでは、あらかじめ決められたプランや仕様は用意していません。
土地の特性、ご家族の価値観、そしてこれからの暮らし方に合わせて、ゼロから丁寧に設計していきます。
建物のかたちや間取り、開口部の位置、素材の選定まで──
すべてを「そのご家族・その土地だけの文脈」に基づいて、オーダーメイド・フルカスタマイズでカタチにします。
また、営業担当を介することなく、建築家自身が最初のご相談からお引き渡しまでを一貫して担当します。
だからこそ、間取り・デザイン・性能・コスト・将来の暮らし方まで、すべてを一つの価値観で貫き、整えることができることも設計事務所ならではの強みです。
「ただ家を建てる」のではなく、「その人らしい人生を支える、豊かな空間をつくる」こと。
それが、私たちTabiの家づくりであり、設計事務所としての本質的な価値だと考えています。

Q3. 他の設計事務所と比べて、Tabiならではの特徴は?
Answer.
Tabiの設計は、北欧デザインの思想に通じる、無駄のない合理性と素直なかたちを大切にしています。
シンプルで、静謐に整いながらも、どこか温かみのある優しい空間。
その心地よさが、日々の暮らしを支えていきます。
建築が主張しすぎることなく、住まい手らしい暮らしと、そこにある風景の魅力をそっと引き立てる。
それが、私たちが理想とする設計のあり方です。
私たちは、モノとしての美しさだけでなく、
「どんな暮らしが、どんな時間の流れとともに生まれるか」
そうした時間軸をもった空間を、設計の対象としています。
間取りや寸法、構造、開口部、素材──
すべての線に配慮を積み重ね、意味を選び抜く。
そうして空間全体の価値を最大化することを目指しています。
また、デザイン性だけでなく、実務力の高さもTabiの大きな強みです。
建築家本人が、設計事務所だけでなく工務店での現場経験を積んできたからこそ、
構造・コスト・工程までを含めて、建築を統合的に捉える視点を持っています。
理想を描くだけでなく、理想を現実に引き寄せる力。
それが、Tabiの建築です。

Q4. 要望が多いと、家づくりに支障が出ますか?
Answer.
いいえ、ご要望が多いことは、むしろ歓迎しています。
「理想の暮らし」を具体的に思い描いていただくことこそ、私たちが大切にしている家づくりの第一歩です。
たとえば、「朝の光が入る場所でコーヒーを飲みたい」「帰宅後すぐに手を洗いたい」「洗濯動線は短くしたい」──
そのような一つひとつのご要望に、その方らしい価値観や暮らし方が宿っていると私たちは考えています。
まずはヒアリングを通じて、想いをすべて受け止め、その背景にある本質を丁寧に読み解きながら、空間として美しく、心地よく整えていきます。
「モノを詰め込む家」ではなく、「理想の暮らしを描く住まい」。
その本質を見失わなければ、どれだけ多くの要望も、設計で美しく昇華できる──
それが、Tabiの家づくりです。

Q5. 面談や打合せでは、何を大切にしていますか?
Answer.
Tabiでは、「話すこと」よりも、「聞くこと」を大切にしています。
家づくりにおいて本当に重要なのは、私たちの提案よりも、施主の中にある価値観や感性、言葉になっていない思いに丁寧に触れていくことだと考えているからです。
最初の面談から完成まで、建築家が一貫して伴走します。
その過程で重視しているのは、施主の言葉を“情報”として受け取るのではなく、“文脈”として深掘りすること。
たとえば「広いリビングが欲しい」という言葉の裏にある、「なぜ広くしたいのか」「どのような時間をそこで過ごしたいのか」といった本質に目を向けていきます。
また、図面の打合せに入ってからも、単に「選ぶ・決める」を繰り返すのではなく、建築の意味や構造的背景も共有しながら、納得のいくプロセスで進めていきます。
一方的に進めるのではなく、設計の思考過程そのものを共有すること。
その積み重ねが、住まいへの深い納得と、完成後の愛着につながっていくと信じています。

Q6. 「全部自由でいい」と言われても迷います。どうすれば?
Answer.
自由だからこそ、難しい──
その戸惑いは、とても自然なことだと思います。
Tabiでは、すべてを施主任せにして「好きに決めてください」と丸投げすることはありません。
完全自由設計とは、ご家族の価値観や暮らし方に合わせて、
“どこに自由を持たせ、どこに軸を置くか”を一緒に考えていくプロセスです。
たとえば、「落ち着いた空間にしたい」「生活感を見せたくない」など、漠然としたご希望からでも構いません。
ヒアリングを重ねる中で、その言葉の背景にある感覚や価値観を丁寧に汲み取り、設計へと翻訳していきます。
迷いがあること自体は、何の問題もありません。
一緒に整えていく時間そのものが、Tabiの設計です。

Q7. Tabiに合う施主・合わない施主はいますか?
Answer.
基本的に、どんな方とも家づくりをご一緒できます。
理想や条件がはっきりしている方はもちろん、まだ漠然としている方でも、まずはヒアリングの中で言語化をお手伝いしていますので、ご安心ください。
そのうえで、やはり「相性」はとても大切だと感じています。
Tabiでは、プランや仕様が決まっているわけではなく、ゼロから一緒に考えていく完全自由設計です。
「何を大切にしたいか」「どんな暮らしがしたいか」を、対話を通じて少しずつ整理していくことを大切にしています。
「カタログや決まった中から選びたい」「とにかくすぐに完成させたい」「少しでも安くしたいだけ」
という方には、あまり向いていないかもしれません。
一方で、「丁寧に考えながら、自分たちらしい住まいをかたちにしたい」と思ってくださる方とは、
きっといい関係を築けるはずです。

Q8. 設計事務所はハードルが高いイメージがありますが、相談しても大丈夫でしょうか?
Answer.
その気持ち、とてもよくわかります。
「話しづらそう」「ハードルが高そう」「ちゃんとこっちの話を聞いてくれるのか不安」
設計事務所に対して、そう感じる方は少なくありません。
けれども、実際に家づくりをお手伝いした方からは、
「もっと早く相談していればよかった」という声をいただくことが多くあります。
Tabiでは、必要以上に構えることなく、丁寧にお話を伺うことを大切にしています。
専門的な言葉よりも、暮らしに対する考えや感覚をゆっくり引き出すような、
落ち着いた時間こそが、建築・家づくりには必要だと考えています。
わからないことは、わからないと話していただいて構いませんし、
迷いや不安があれば、遠慮なくそのまま伝えていただければ大丈夫です。
しっかりとフォローさせていただきます。
建築のことを何も知らなくても、設計事務所が初めてでも、
肩の力を抜いて話せる信頼関係から、本当に良い住まいは生まれると考えています。

Q9. コストパフォーマンスが高くなるのはなぜですか?
Answer.
Tabiでは、設計・構造・素材・コストのすべてを一体で考えることで、
「お金をかけるべきところ」と「最適化すべきところ」を明確に設計していきます。
見た目やスペックだけでなく、空間の質や使いやすさ、維持のしやすさまで含めて、
コストに対して得られる価値が最大化するのがTabiのデザインの特徴です。
本来、設計事務所は、このような全体のコスト配分を最適化できる立場にあります。
けれども、実際には、デザイン性を最優先してコストとのバランスを軽視したり、
予算の設計が不得手なまま、理想だけを追ってしまう設計者も少なくありません。
Tabiでは、空間の豊かさとコストバランスの両立こそが、設計の腕の見せどころだと考えています。
構造や性能、間取りや素材、将来的な維持まで含めて全体を俯瞰しながら、
予算の中で、最も価値が最大化される選択を積み重ねていきます。
結果として、「同じ予算でも満足度が高い」「意味のない工事が減る」「将来的なコストも抑えられる」
このような声を多くいただくのは、その設計姿勢によるものです。
単に安くするのではなく、無駄なく、納得できるお金のかけ方ができる。
それが、Tabiの家づくりです。

Q10. 「話しやすさ」や「相性」って本当に大事ですか?
Answer.
はい、とても大切だと考えています。
家づくりでは、暮らし方や価値観といった話を重ねる場面が多くあります。
「この人となら、自然に話せる」という感覚は、設計の質にそのまま影響します。
遠慮があると、本音が見えにくくなり、
本音が見えないと、その人らしい住まいにはなりません。
Tabiでは、違和感や迷いも含めて、素直に話せる関係を大切にしています。
「話しやすさ」や「相性」は、雰囲気ではなく、
家づくりを進めていくうえでの、大切な基盤のひとつです。

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