代表の経歴と理念
人生をたどるストーリー
— 建築家の紹介 ―

和田貴裕|一級建築士
【 経歴 】
1987 岐阜県可児市生まれ
2008 岐阜県立可児高等学校卒業
2011 フィンランド国立アアルト大学留学
( 旧ヘルシンキ工科大学 )
2012 国立名古屋工業大学 工学部
建築・デザイン工学科 卒業
2012 株式会社SYNC・LIC山本建築設計事務所
その他、工務店などに勤務
2020 一級建築士事務所 TAWKS 設立
2022 工務店・豊和建築 設立支援・技術顧問
2024 名古屋スタジオ Tabi 始動

メッセージ
建築家として、まず最初に伝えたいこと
「ご覧いただき、ありがとうございます。」
家を建てるというのは、人生でそう何度もない、大きな選択です。
それは単に「建物をつくる」ことではなく、
これからの暮らし方や、
生き方そのものをかたちにしていく行為だと、私は考えています。
私の設計スタイルは、流行を先取りするようなものではありません。
“誰と、どんな時間を、どんな場所で過ごしたい?”
このような根本的な問いに、住まい手と一緒に向き合うことから始まります。
だからこそ、まずは、しっかりとお話を伺う——
設計者は「聴く姿勢」が何より大切だと考えています。

一方で、家づくりを検討する上では、
「誰と話すか」「どんな価値観と向き合うか」も、大切な判断材料のひとつ。
そこでこのページでは、私自身がどのような想いで建築に向き合い、どんな道を歩んできたのか。
その一端をお伝えできればと思います。
この建築家と「一度話をしてみてもいいかもしれない」
そう感じていただけるきっかけになれば、嬉しいです。
それでは、まずは、建築家を志した原点から現在までの経緯をお話しします。

建築家を志した原点
一人旅——ビッグベンとの出会い
私が建築家を志したのは、ひとつの“体験”がすべての始まりでした。
それは20年以上前。10代、高校生の頃。
「世界を見てみたい」という衝動に駆られ、一人でヨーロッパを旅しました。
初めて降り立ったロンドンの街。
不安と興奮が入り混じる中、異国の空気を胸いっぱいに吸い込み歩き、
ふと顔を上げると、目の前にそびえ立つのは、
あの「ビッグベン」でした。

美しく、壮大な建築。
でも私の心を動かしたのは、その姿かたちではありません。
そこに流れていた、“空気そのもの”。
人々のざわめき、風の音、石畳の匂い。
そして、夕暮れに溶け込むように佇むその存在。
すべてが、建築を中心に静かに呼応している
—— 初めて真理に触れたかのような感覚。
「建築には、場そのものを変え、人の感情に触れる力がある」
—— そしてそれは、たしかに、時を超えていく。
全身で、感じ取った瞬間でした。
帰国後、私は迷うことなく「建築の道」を選びました。
形をつくるのではなく、ビッグベンのように
人の記憶にそっと残るような、“空間そのもの”を設計したい。
それが、私が建築家を志した原点です。

経歴と変遷
名古屋工業大学〜フィンランドでの学び
建築の道を志すと決めた私は、地元・岐阜・可児市から、名古屋工業大学・建築デザイン学科へ進学。
大学では、建築史や意匠設計、構造、環境工学など、建築を「技術」として学ぶ日々が続きました。
しかし、同時に、大きな違和感も抱えていたのを覚えています。
「知識」は得られる。けれど、「空間の魅力とは何か?」という本質には、なかなか触れられない。
そう感じていた私は、大学3年生のとき、ある大きな決断をします。
それが、北欧・フィンランドへの留学です。

フィンランドで触れた“建築の原点”
フィンランド・ヘルシンキでの暮らしは、建築観を根底から変える体験の連続でした。
アルヴァ・アアルトの建築、雪と森に包まれた住環境、無垢材の匂い、控えめな佇まい。
どれもが、「人の暮らしに寄り添うための建築」そのもの。
それまで学んできた“理論としての建築”とは違い、
フィンランドの建築はもっと静かで、やわらかく、
環境と感性に根ざした「生きている空間」でした。



大学のキャンパス・図書館・学生寮。
フィンランドで時間を過ごした空間は、そのほとんどが、アアルトによる設計のものという贅沢。
煌びやかな豪華さはありません。
けれど、窓から差し込む光の角度、手触りのいい木のテーブル、風の通り道。
すべてが「人の暮らしのために、そして、風景と調和するように、丁寧に設計されている」のです。
その体験を通して「建築とは人と自然に寄り添うもの」だという実感を深めていきました。

実務と構造を学んだ修業時代
大学卒業後は、いくつかの設計事務所と工務店で実務を経験しました。
図面の引き方、現場の管理、職人さんとのやり取り、コストの調整、工程管理…。
大学では学ぶことができなかった“現場の建築”。
特に、工務店での経験は私にとって、本当に貴重なものでした。
設計と施工の距離を肌で感じながら、
「構造・予算・スケジュール」を含めて成立させる“実行可能な設計”の重要性を学ぶことができたからです。
当時から私は、
「美しさ」と「合理性」
「想い」と「現実」
このような相反するものを、どう建築として統合するかを問い続けてきました。
その探究心が、今の設計理念の根幹を形づくっています。

私の理念-“建築は、人生のデザイン”
ここからは、私の建築家としての理念をお話しします。
私は、家を単なる“建物”としては見ていません。
住まい手の人生を形にした「風景の一部」であり、「未来の舞台装置」だと考えています。
建築は、人生に大きな影響を与えるものです。
日々過ごす空間の温度、音、光、素材感など。
些細なものであっても、日々、人の心や暮らし方に静かに作用していくものです。
だからこそ、設計をするとき、私は常に私自身に問いかける。
「この空間は、10年後、20年後も住まい手にとって、意味のあるデザインだろうか?」
ただ“立派に見える建物”をつくるのではなく、
住まい手の価値観・未来・人生と調和する「意味ある設計」であるかどうか。
それが、私にとっての、設計の出発点です。

理想を実現する力が、私の設計力。
いつも私が設計を通して目指すものは、
「現実的な問題を乗り越え、住まい手の“理想”を実現する」こと。
理想だけを追いかければ、予算が足りなくなる。
とはいえ、現実だけに寄りすぎれば、満足度が得られない。
その間を、どう設計でつないでいくか。
どうやって、理想を現実へ手繰り寄せるか。
“理想を現実化する技術”こそが、私にとっての、建築家の本質的な役割です。

「意味」と「価値」を最適化・最大化する
敷地の形状、周辺環境、予算、法規制、スケジュール……
家づくりには、さまざまな“条件”がつきものです。
けれども、私は「制限」だとは捉えていません。
むしろ、それらを出発点に、どこまで“意味”を最適化し、“価値”を最大化することこそが、設計者の腕の見せどころだと考えています。
美しいだけでは足りない。
便利なだけでも、機能的なだけでも不十分。
「合理的で、美しく、意味に満ちた空間」
—— 調和へと調律すること。
それが私の設計スタンスです。

全棟を “その人のためのモデルハウス”に
家づくりには、見た目や性能だけでは語りきれない、無数の要素が流れています。
・家族と過ごす、かけがえのない時間
・子どもが育つ風景
・心がほっと落ち着く、ひとりの居場所
私は、暮らしの風景を丁寧にすくい上げながら、
全棟、モデルハウス級の完成度で設計することを徹底しています。
けれど、それは「見本のような家」をつくるということではありません。
その人の生き方がにじみ出るような、唯一無二の空間を届けたい。
既存の理想ではなく、「その人の理想のためのモデルハウス」を。
それが、私の建築における設計思想です。

設計コンセプト
暮らしと風景に寄り添う建築
家を設計するとき、私が最も大切にしているのは、
「暮らし」と「風景」の両方に、そっと寄り添う建築であることです。
どれだけ美しいデザインであっても、風景から浮いてしまえば、人の心には馴染みません。
どれだけ機能的であっても、日常の営みと調和しなければ、暮らしに歪みが生まれてしまいます。
建築は、“ただそこにある”のではなく、
「風景の一部」であり、「暮らしの器」である。
そして、「心をほどく場所」であると考えています。
ここからは、コンセプトを構成する3つの柱、
Less is More./機能美/風景との調和について、お伝えします。

Less is More.―“引き算”が生む上質
建築の魅力は、建築そのものにあるわけではない。
本当に心地よいと感じる空間は、建築が主張をやめ、
そこにある風景と、そこで営まれる暮らしを静かに引き立てている。
たとえば、自然の中で静かに佇む山小屋。
あるいは、誰かの記憶に残る古民家のように。
建築が背景として風景に溶け込み、人の暮らしと響き合うとき、そこにしかない「上質さ」が静かに立ち上がる。
私が目指すのは、「人の暮らし」と「風景の魅力」を最大限に引き出す“器”としての建築です。
「Less is More.」
—— より少ないことは、より多いことだ。
これは「無駄を削ぎ落とすことで、本質に近づく」という設計思想ですが、
情報も、物も、選択肢もあふれるこの時代では、
何を足すかではなく、「何を削るか・何を残すかが、空間の質を決める」と考えています。
そして、その先にあるのは、
美しく変容する「余白」・心を解きほぐす「静謐さ」
そんな空間が、風景と暮らしに静かに寄り添い、本当の豊かさを育ててくれると、私は信じています。

「機能美」― 暮らしの器としてのデザイン
シンプルで暮らしやすく、美しい空間。
暮らしの中にある、何気ない動作や時間。
そのひとつひとつが、自然に流れていくように。
見た目の美しさに心が和み、
使いやすさが、さりげなく支えてくれる。
そんな空間のデザイン「機能美」という考えを大切にしています。
動線や光、風、素材の手触りまで丁寧に心を配り、
目に見える美しさと、日々の心地よさが調和する空間を目指します。

「ウチとソト」― 風景との調和
隣地との距離感、道路からの視線、季節ごとの光や風。
その土地の“声”に耳を傾け、ふさわしい「建ち方」を導き出すことが、建築家の役割だと考えています。
私の設計では、風景に溶け込む佇まいを大切にしています。
主張せず、でも確かに存在し、そっと根を下ろすような建築。
たとえば“土間”や“軒の出”は、単なる機能ではなく、風景と響き合い、外とつながるための装置です。
室内にいても、自然の気配を感じる。
閉じながら、どこか開かれている。
ウチとソトが、やわらかく滲みあう。
そんな住まいを目指しています。

住まい手との向き合い方
対話からはじまる設計
私は、設計を“作業”だとは考えていません。
一つひとつの住まいには、そこに暮らす人の「価値観」や「物語」があり、
その背景と向き合うところから、家づくりは始まると信じています。
どれだけ優れた設計でも、そこに住まう人の想いとズレていれば、
“使いにくい”・“落ち着かない”・“どこか馴染まない”と感じてしまう。
だからこそ、設計の出発点はいつも「対話」です。

設計力は、“聴く力”で決まる。
ヒアリングは「一緒に設計するための信頼関係を築くプロセス」です。
・どんな暮らしを理想とするのか
・どんな風景が心地よいと感じるのか
・今の暮らしの中で、不便に感じていることは何か
・家に何を求め、何を求めないのか
こうした“言葉になりきらない本音”を、丁寧に引き出し、整理していく。
設計は、どれだけ“聴けるか”が問われる仕事です。

寄り添いながら、そっと導く
ご要望に耳を傾けることは、大切な出発点です。
しかしながら、どうしてもそれだけでは、理想の“かたち”になりません。
私たちは、寄り添いながらも、
そっと一歩先を照らすような設計を心がけています。
・ ときに視点を変えられるように
・ ときに優先順位を整えられるように
提案や説明も、迷わずに選んでもらうためのサポートです。
信頼して託していただく以上、必要なことを、やわらかく、まっすぐに伝えられる存在でありたいと思っています。

最後に―これから家・建築を建てる方へ
家づくりは、人生のなかでもっとも大きな選択のひとつ。
これから何十年も続いていく「暮らし方」をかたちにするプロセスです。
だからこそ、私たちは、焦らず、慌てず、ひとつひとつの選択を丁寧に積み上げていくことを大切にしています。
カタログの中から選ぶ家ではなく、ゼロから一緒につくりあげるには時間も労力もかかります。
しかし、そのプロセスこそが「自分たちの家」にするための必要経緯ではないでしょうか?
SNSや住宅展示場、流行の間取りに惑わされすぎず、
「自分たちにとって心地よい暮らしとは何か」を見つめることが、家づくりの第一歩。
建築家は、その答えを一緒に探す、伴走者・パートナーです。

ここまで長文に渡り、私が建築に向き合う理由、皆さんとどのように家づくりをしたいか、という“想い”をお伝えしました。
新しい建築で送る日々が、豊かで、自分らしくあるように。
建築を通じて、人生の質を高めるお手伝いができれば、それは「建築家としての誇り」です。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
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