注文住宅・家づくりを検討する中で、どのようなインテリア・内装デザインにしようか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
これから長い時間を暮らしていく住まいですから、内装デザインは最もこだわりたいところの一つでしょう。

そこで今回は、最高のインテリア・上質な内装とは?内部空間をデザインするための7つのポイントを施工事例とともに紹介します。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

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最高のインテリア・上質な内装をデザインするための7つのポイント
まずは、最高のインテリア・上質な内装をデザインするための7つのポイントを紹介します。
次の7つがインテリアのクオリティを高める設計のポイントです。
1.素直なデザイン。
2.素材を粋に使う。
3.統一感を出す。
4.照明にこだわる。
5.華をつくる。
6.ノイズを消す。
7.内外を連続させる。
それぞれ詳しく解説します。

1.素直なデザイン。
1つ目のポイントは「素直なデザイン」です。
精神性、メンタリティ、価値観というのは、ものづくりにダイレクトに反映されるものです。
出発点ですから、最も重要なことではないでしょうか?

家づくりは、たった一度の人生最大の買い物です。できるだけ良いデザイン・高いクオリティで、唯一無二の自分だけのオリジナルの最高の住まいをつくりたいですよね。
あれもやりたい、これもやりたいと考えて、詰め込みたくなる方がいらっしゃるのは当然で、その気持ちも分かります。

けれども、頑張ろうとしないでください。
無理に頑張ろうとするのは、「力み」です。それでは、いいデザインにはなりません。
一流の野球選手でも、ホームランを狙って力めば、なかなかホームランは打てませんよね。デザインも同じことです。

まずは、力を抜いて、どのような暮らしが理想の暮らしなのか、余裕をもって、ゆったりとイメージしてみることから始めましょう。
いい設計士であれば、たとえ多少ぼやけていても、イメージをざっくばらんに伝えれば、一緒に歩幅を揃えて考え、その理想を最大限にアシストする心地よい住まいを提案してくれることでしょう。

逆に、一貫性がなく、「欲」であれやこれやと付け足してしまった空間は、どうしても重たくなり、本当に大切なことを見失ってしまっているかもしれません。
自分たちにとって、本当に大切なモノ・コトを研ぎ澄まし、純度を高めるようなイメージを持ちましょう。
そのイメージを持って、本当にしたいこと・必要なことを追求すれば、自ずと空間はシンプルに澄み渡り、機能性とデザイン性を両立した心地よいデザインになります。

仮に、そのようなデザインにならないのであれば、設計力・追求が足りないのではないでしょうか?
付け足すのではなく、必要なことを追及し、純度を高めるデザイン。
そのためには、設計に「深い配慮・思慮」が必要なため、労力がかかります。

けれども、配慮が真に深ければ、余計なコストはかかりませんし、多くの人は、その深さを「なんとなく良い感じ」と一瞬で判断できるものです。
それは「どう?かっこいいでしょ!?すごいでしょ!?」というような、これ見よがしな安っぽい「見栄」ではありません。
生涯に渡り、大らかに暮らしを包む魅力的な空間であり、素直で、愛着の湧き続けるインテリアです。

インテリアと合わせて、間取りについても考えてみましょう。
間取りについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【最高の間取りの7ルール。間取りの良い悪いは何が基準になるの?】

2.素材を粋に使う。
2つ目のポイントは「素材を粋に使う」です。
前述した「素直なデザイン」とも共通しますが、素材を選ぶ際にも、嘘をつかない・見栄をはらない、ありのままを大切にしましょう。
例えば、○○調といった「偽物の素材」が全面的に悪いとは言いません。いいところもあるでしょう。
けれども、生涯にわたって暮らす空間・愛用する住まいが「偽物の素材」で満たされているとしたら、とても悲しいことだとは思いませんか?

一生モノとして考えた時、「愛着」という観点で、「本物の天然素材」をあえて採用することには「性能」というスペックの領域を超えた魅力があると思います。
理解しやすいがために、数字や論理で説明できるコト・モノを重視する方が多いですが、「目に見えないモノ・コト」の魅力を自分に正直に信じることも、「愛着」を持って、一生を暮らす住まいには必要ではないでしょうか?

ここで大切にしたいのは、執着する必要はない、ということ。「本物の天然素材」に執着すると、選択肢があまりにも狭くなってしまうのが実際のところです。
様々な条件を考慮して、無理に取り入れることはせず、潔く、諦めるところは諦める。
その代わり、上手く採用し、その魅力を最大限に引き出すように際立たせるデザインすると、現代の住まいにも取り入れやすいです。
そして、それは魅力的な上質なインテリアを実現することにもつながります。

3.統一感を出す。
3つ目のポイントは「統一感を出す」です。
全ての要素・エレメントを統一したコンセプトで設計・デザインし、空間全体を調和させましょう。
特に注目したいのが、オーダー家具・オーダー建具(引戸やドアなど)です。
既製品の家具・建具を採用するだけでは、フローリングなどと素材が微妙に異なっていたり、壁や家具の素材感と合わない、ということがよくあります。

けれども、オーダー・特注すれば、素材を厳選できます。
そのため、統一した仕上げにしたり、逆に空間に合わせたアクセントとなるような素材にすることもできますよね。
いずれにしても、細かな差異までこだわれるので、結果として、トータルでバランスのよい、より上質な空間づくりが実現出来るのです。

造作家具・オーダー家具については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【造作家具・オーダー家具とは?特注の費用は?メリット・デメリット、注意点、施工事例。】
オーダー建具・造作建具については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【オーダー建具・造作建具とは?既製品との違い、メリット・デメリット、注意点、施工事例。】

4.照明にこだわる。
4つ目のポイントは「照明にこだわる」です。
住まいでは、多くの時間を「夜の時間帯」に過ごします。
そのため、照明計画は見落とされがちですが、インテリアデザインにとって、最も重要なポイントの一つです。

照明器具のデザインや配置、明るさなども、全体のデザインコンセプトと統一しましょう。
そうすることで、内装全体が調和のとれた心地よい空間になります。
照明計画については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【照明計画・ライティングデザインの基本。失敗・後悔しない決め方・選び方、施工事例。】

5.華をつくる。
5つ目のポイントは「華をつくる」です。
シンプルなだけで単調な空間は魅力的だとは言えません。
全体のインテリアの中で、アクセントとなるような魅力ある華をつくりましょう。
華には、例えば、アクセントとして際立つ素材を採用した壁、天井、オーダー家具・建具・窓や景色などが挙げられます。

多くの方が華の内容にこだわりますが、「場所」も大切です。
華をつくるなら、ダイニング、リビング、玄関といったメインの空間の中で最も目に入る場所がおすすめですが、他にも、アイストップとなる場所がおすすめです。
言い換えれば、「視線の先にあるモノをデザインする」ということですね。

例えば、どこにいても目に入る場所であったり、長い廊下の先、入口の目線の先などに、
・魅せるニッチを設ける。
・アクセントとなる素材を採用した壁を設ける。
・絵画や写真を飾る。
といった手法もあります。

このように、アイストップを魅力的にデザインすることは、上質なインテリアデザインを演出することに、非常に有効です。
こちら↓の記事でも詳しく解説しています。
【開放感のある家をつくる7つのポイント。間取りやインテリアの設計手法・デザイン。】

6.ノイズを消す。
6つ目のポイントは「ノイズを消す」です。
「ノイズ」とは、インテリアのデザインコンセントの魅力を妨げるものです。
・デザインコンセプトに反するもの。
・コンセントやTVなどの配線
・冷蔵庫、電化製品など雑多な物
・収納が使いにくいために散らかる生活用品
・エアコンなどの空調
こういったものが「ノイズ」になります。

素材や照明にこだわり、オーダー家具・建具を上手くデザインし、華をつくったとしても、空間の中に「ノイズ」が多ければ、その魅力は空間全体に響き渡ることはありません。
逆に、ノイズがなく、スッキリとシンプルとしていると、魅力は際立ち、空間全体に響き渡ります。
シンプルなデザインについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【“Less is More.” シンプルで魅力的な住宅。それを実現する設計デザイン。】

7.内外を連続させる。
7つ目のポイントは「内外を連続させる」です。
インテリアとなると内部空間だけで考える方が多いですが、せっかく新築で家づくりをするのですから、外部空間も含めて一体的に計画する方が魅力的なデザインになるのは当然のことですよね。
内部空間と外部空間の連続性を高め、一体的につなげると、住まい手の意識は外へ向き、広がりを感じるようになったり、外部を有効利用することにつながります。

内部と外部の「天井」「壁」「床」に採用する「構造」「素材」「形状」「色」などの要素・デザインを内部空間・外部空間で統一する手法も検討してみましょう。
建物のデザインコンセプトを内外で統一することで、調和・一体感を生み出すことが出来ます。
内と外を一体化する手法については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【一体的な「内と外」を実現する3つのポイントと4つのデザイン手法。中間領域とバッファー。】

まとめ
今回は、次の最高のインテリア・上質な内装をデザインするための7つのポイントを紹介しました。
1.素直なデザイン。
2.素材を粋に使う。
3.統一感を出す。
4.照明にこだわる。
5.華をつくる。
6.ノイズを消す。
7.内外を連続させる。

より心地よい素敵な住まいにするには、インテリアデザインは最もおすすめしたいものの一つです。
しかしながら、機能性・性能とデザイン性を両立するようなデザイン性・クオリティの高い、丁寧に設計された住まいを実現するには、特別な専門知識が必要です。住まい手だけの力だけでは非常に難しく、専門家や本当に設計力のある設計士・建築家ならではのものでしょう。

しかしながら、設計事務所に依頼すると、どうしても「費用」も高くなると考える方も多いと思います。けれども、建築家・設計事務所によっては、そのようなことはありません。
実は、「設計力」も「コストパフォーマンス」もどちらも優先し、高いクオリティを実現出来るのが「建築家のいる設計事務所」との家づくりです。ぜひ、一度は相談に行ってみましょう。
こちら↓の記事で詳しく解説していますので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料など費用面を徹底解説!】

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。
施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。
その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。
建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。
名古屋の設計事務所 Tabiでは、家づくりに必要な情報や予備知識をブログにまとめ発信しています。
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