「収納が少なかった」「収納の配置が悪かった」というのは、注文住宅で多くの方が最も後悔しているポイントの一つです。
しかしながら、初めての家づくりでは収納計画で何から考えて良いか分からず、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、注文住宅の収納計画についての考え方、失敗や後悔しない7つのポイントを紹介。
適切な収納量・割合なども解説します。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

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注文住宅の収納計画。その重要性。
収納計画は、家づくりにおいて、最重要のポイントの一つです。
使い勝手の悪い収納は、住宅の機能性にダイレクトに影響し、生活の効率を低下させます。さらには、物が生活空間にあふれてしまうと、圧迫感や生活感の原因となり、家全体の住み心地をも悪化させてしまうのです。
つまり、「収納計画で失敗している方は、家づくりに失敗をしている」とさえ言えるかもしれません。

逆に、使い勝手の良い収納は、生活効率の向上させ、生活する上でのストレスを緩和させるとともに、心地よさを生み出します。時間的にも精神的にも余裕を生み、ゆとりをもった暮らしを実現できる住まいとなることでしょう。
少なくとも使い勝手の面では、「収納計画を成功させている方は、家づくりにも成功をしている」とさえ言ってしまっていいかもしれません。

収納を考えることは暮らしを考えること。
では、どうしたら、失敗や後悔しない収納計画と出来るのでしょうか?
様々なノウハウがありますが、最も大切なことは意外と当たり前のことです。

収納を考える際には、次のことを一番大切にしましょう。
「収納」を考えることは「暮らし」を考えること。
例えば、家づくりをする際に、
現在は、どういった暮らしをしているのか?
今後、近い将来は、どういった暮らしをしていくのか?
遠い未来は、どうやって暮らしていくのか?
そのようなことに想いを巡らせて、その暮らしに即したモノの位置を決めていくのが本来の収納計画です。

現在から遠い未来までの暮らしを想定し、それらの暮らしにマッチさせるようにモノの「位置」を適切に決め、少し余裕を持たせた収納の「量」とすることが肝です。
少なすぎても多すぎても良くありません。収納は少なすぎると困りますし、多すぎても無駄な建築費の浪費となってしまいます。

もちろん、一人一人、暮らしが違うのですから、適切な収納量やレイアウトは人によって異なり、決まった形やルールなどもありません。
だからこそ、まずは、ゆったりと構えて、思う存分、設計士・ご家族と対話や間取りの修正を重ね、自分たちの人生・暮らしの計画をつくりあげていくことが大切です。

失敗や後悔しない考え方。適切な収納量・割合など。
ここからは、より具体的な基本のポイントも押さえておきましょう。
収納計画における基本のポイントは、次の7つです。
1.不要な物は捨てる。
2.必要な収納量を把握する。
3.収納するモノの寸法を把握する。
4.収納の方法を考える。
5.使用する場所の近くに収納する。
6.ライフスタイルの変化を予想する。
7.変化に応じてカスタマイズできるようにする。
それぞれ詳しく解説します。

1.不要なものを捨てる。
とにかくもかくにも、まずは不要なものを捨てることから始めましょう。
もったいなくて捨てられない方が多いとは思いますが、実は捨てない方が失うものは多く、もったいないのです。
また、不要な物があると正確に必要な収納量を把握できません。整理してから、収納計画を始めましょう。
快適な暮らしを維持するためには、持ち物を出来るだけ増やさないことも大切です。

2.必要な収納量を把握する。
次に、現在の家族全員の持ち物を振り返り、現在、必要な収納量を把握しましょう。
一戸建て住宅の収納量の目安は、延床面積の10~15%程度の割合です。
単純計算で収納量を決めるのではなく、この数値をあくまで目安としながら、現在の住まいの収納量と照合し、過不足を確認しましょう。

3.収納するモノの寸法を把握する。
使いやすい収納を計画するためには、収納するモノの寸法を把握し、そのモノに合わせた寸法で設計することも大切です。
また、モノごとに合わせた寸法にすることで、無駄な空間も減ります。
その分、より多くのモノを収納したり、別の空間に充てることも可能です。

4.収納する方法を考える。
続いて、収納する方法も考えましょう。
例えば、低い位置に収納するモノが頻繫に使うものなのであれば、引出しの方が断然使いやすいです。
けれども、頻度が低いモノを収納するのであれば、引出しにせず、引戸や扉などにした方が収納量は増えます。
また、収納するアイテムの種類に合わせた収納方法とすることも重要なポイントです。

5.使用する場所の近くに収納する。
使う場所の近くに収納することも大切なポイントの一つです。
玄関・リビング・洗面など、それぞれの空間ごとに使うモノをリストアップして、バランスよく配置すると暮らしやすい住まいとなります。
例えば、ダイニングで使いたいものがあるのに、ダイニングテーブルの周りには収納がないと、わざわざ取りに行く手間が増え、暮らしにくいですよね。
暮らしに想いを巡らして、適材適所に十分な量の収納を配置しましょう。

6.ライフスタイルの変化を予想する。
お子様の成長から老後のこと、新しい趣味なども見据えて、ライフスタイルの変化を予想しましょう。
予想できる変化に応じた収納量を持たせたり、多少なりとも収納計画に余裕を持たせることは大切なことです。

7.変化に応じてカスタマイズできるようにする。
ライフスタイルの変化に応じて、カスタマイズできるようにしておくこともおすすめです。
例えば、ビルトインガレージ、ロフト、床下収納、納戸などの+αの部屋を採用するのもいいですし、屋内の壁の一部を補強しておき、棚板を増やせるようにしておくのもいいでしょう。

まとめ
今回は、注文住宅の収納計画についての考え方を紹介し、失敗や後悔しないために、次の7つのポイントを紹介しました。
1.不要な物は捨てる。
2.必要な収納量を把握する。
3.収納するモノの寸法を把握する。
4.収納の方法を考える。
5.使用する場所の近くに収納する。
6.ライフスタイルの変化を予想する。
7.変化に応じてカスタマイズできるようにする。

適切な量の収納が適材適所にある住まいは、とても快適で心地よいものです。
けれども、そのような住まいを実現するのは、住まい手だけの力では非常に難しいでしょう。
本当に必要なのは、設計や間取りづくりを通じて、自分達の人生・暮らしの計画をつくりあげていくためのパートナー、対話の相手としての設計士です。
とことん付き合ってくれるような設計力のある設計士に出会えれば、まず、家づくりに失敗する可能性は低いのではないでしょうか?

思いっきり満足する、自分達の人生・暮らしの計画をつくりあげていくためのパートナーには、建築家・設計事務所が最適なのは間違いありません。
しかしながら、設計事務所に依頼すると、どうしても「費用」も高くなると考える方も多いと思います。けれども、建築家・設計事務所によっては、そのようなことはありません。
実は、「設計力」も「コストパフォーマンス」もどちらも優先し、高いクオリティを実現出来るのが「建築家のいる設計事務所」との家づくりです。ぜひ、一度は相談に行ってみましょう。
こちら↓の記事で詳しく解説していますので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料など費用面を徹底解説!】

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。
施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。
その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。
建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。
名古屋の設計事務所 Tabiでは、家づくりに必要な情報や予備知識をブログにまとめ発信しています。
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