設計事務所や建築家のことを気になっていても、その全体像が見えている方はきっと少ないことでしょう。
そこで今回は、設計事務所や建築家について、詳しく知りたい方、依頼を検討している方に向けて、その特徴、メリット・デメリット、注意点などを紹介し、その概要を解説します。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてみて下さい!

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設計事務所とは?
まずは、設計事務所とは何か?その特徴を解説していきます。
「設計事務所」とは、「建物の設計」と「工事の監理」を主体とした業務を行う事務所です。
代表者である建築士が1名以上在籍し、都道府県知事に「建築士事務所」として登録します。
建築設計事務所、建築事務所、一級建築士事務所、いろいろな呼び方や名前がありますが、総称して、設計事務所といいます。

設計事務所の種類
次に、設計事務所の種類について解説します。
前述した設計事務所の内容は、ほぼ全ての設計事務所で共通していますが、実は、設計事務所にもいろいろあり、大きく3つに分類できます。
1.申請業務や構造設計などをメインとした設計事務所
2.組織設計事務所
3.建築家のいる設計事務所
それぞれ詳しく解説していきます。

1.申請業務や構造設計などをメインとした設計事務所
まず、設計事務所の1つ目の分類に挙げられるのは、「申請業務や構造設計などをメインとした設計事務所」です。
建築の設計や申請には、登録済みの一級建築士事務所が必要です。そのため、ハウスメーカー、工務店であっても、外部の「設計事務所」に設計や申請を依頼・委託していることが多く、「構造設計」・「設備設計」を専門に行う設計事務所もあります。

実は、このような他社の外注先の業務をメインとしている「設計事務所」が世の中の「設計事務所」の大半を占めます。そして、特別な方を除けば、このような事務所の建築士を建築家とは呼びません。
建築家と呼ばない理由は、このような設計事務所は、あくまでハウスメーカー・工務店の協力会社であるからです。そのため、この形式で生まれる建築は、建築家の作品と呼ぶには、ほど遠いクオリティとなると考えた方がいいでしょう。

2.組織設計事務所
次に「組織設計事務所」があります。
「組織設計事務所」とは、所属する設計士の数が多い、組織的・企業的な設計事務所のことです。
「組織設計事務所」では、デザイン、構造、設備、それぞれの分野に長けた設計士が1社に在籍し、対応できる範囲が幅広いケースも多いです。

3.建築家のいる設計事務所
最後に紹介するのが、「建築家のいる設計事務所」です。
建築におけるデザイン性、あるいは、技術的な側面で、卓越したスキルを持つ専門家を「建築家」と呼びます。
「建築家」は、構造・設備・施工など全ての領域を自在に横断し、とりまとめる力も持ち合わせていることが多いです。
その建築家が主宰する設計事務所が、「建築家のいる設計事務所」です。

設計事務所のメリットとデメリット
ここからは、「設計事務所」の中でも、「建築家のいる設計事務所」のメリットとデメリットを解説していきます。

メリット
「建築家のいる設計事務所」のメリットは、次の3つです。
メリット1.本当に自由度の高い設計。担当者ごとの完成度のムラが無い。
1つ目のメリットは、本当に自由度の高い設計が可能なことです。本当に自由度の高い設計でより多くの理想を実現するには、建築家の持つ高い技術力・総合力が必要です。建築家の設計事務所に家づくりを依頼した場合には、代表の建築家が担当者になり、最初の面談から完成後まで一括で責任もって対応します。担当者となる設計士が複数人いるような建築会社では生まれてしまうことが多いであろう「担当者の違いによる完成度のムラ」はありません。

メリット2.コストパフォーマンスに非常に優れる。
2つ目のメリットは、コストパフォーマンスです。
本当に自由な設計で数多くの要望を叶え、機能性・デザイン性などの面で高いクオリティの住まい・建築を求めるならば、、、
実はコストパフォーマンスに最も優れる可能性が高いのは、ハウスメーカーでも工務店でもなく、設計事務所の可能性が非常に高いです。
専門家として、工事見積書を全てチェックし、重複しているものや不要なものを一切省くと共に、技術力や自身のネットワークによって、設計料を大きく上回るコストパフォーマンスを発揮するからです。
このことは、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料など費用面を徹底解説!】

メリット3.専門家が工事をチェックする。
3つ目のメリットは、専門家が工事をチェックすることです。
設計事務所に依頼した場合は、施工するのは、別の会社・設計事務所が選出した工務店です。
スペシャリストである建築家がその工務店の工事を監理し、施工不備がないかチェックします。

設計事務所に依頼しない場合は、全てをハウスメーカーや工務店に一任することになります。
施工不備があったのか、なかったのか、第三者がチェックしませんので、実際のところは分かりませんし、トラブルになった時に、責任の所在が不明とされ、解決できないこともあるかもしれません。

デメリット
デメリットは、次の2つです。
1.打合せの回数が多い。
2.完成までに時間がかかる。
けれども、これらのデメリットは裏を返せば、それだけ思いっきりこだわることが出来るということです。
実現出来るクオリティ・コストパフォーマンス・使い勝手・照明器具などのディテール・間取りの自由度などは、どれも建築家の設計事務所とそれ以外の建築会社では、比較対象にすらならないかもしれません。

けれども、建築家のいる設計事務所にも3タイプあり、それぞれ特徴が違います。
詳しくは、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【建築家の設計事務所、タイプごとの特徴や選び方を徹底解説!】

設計事務所・ハウスメーカー・工務店の違い
ここからは、設計事務所・工務店・ハウスメーカーの違いについて解説します。
一般的には、注文住宅で家づくりをするのであれば、候補となる建築会社は、設計事務所・工務店・ハウスメーカーのいずれかでしょう。
もちろん、それぞれ特徴があり、家づくりにおいて、何を優先したいかによって、選ぶべき相手は変わります。
特にこだわりがなく、家づくりを楽なプロセスで、早く終わらせたい方は、ハウスメーカー・工務店が良いでしょう。家づくりを自由に丁寧に、自分達だけの理想の暮らし・住まいを実現したい方は、建築家の設計事務所がおすすめです。

下記の記事では、「建築家の設計事務所」とその他の「設計士のいる工務店」「施工までやってくれる設計事務所」「建築家と打合せできて施工までやってくれる建築会社」との違いを解説しています。ぜひ、参考にしてみて下さい。
【「建築家の設計事務所」と「設計士のいる工務店」の決定的な違いとは?】

まとめ
今回は、設計事務所や建築家について、詳しく知りたい方、依頼を検討している方に向けて、その特徴、メリット・デメリット、注意点などを紹介し、設計事務所・建築家についての概要を詳しく解説しました。
家づくりで絶対に後悔したくない!こだわりの家を建てたい!という方は、建築のスペシャリスト「建築家」のいる設計事務所に相談へ行くのがおすすめです。

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。
施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。
その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。
建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。
名古屋の設計事務所 Tabiでは、家づくりに必要な情報や予備知識をブログにまとめ発信しています。
ぜひ、参考にしてみて下さい!
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