家づくりをするにあたって、上棟(じょうとう)・棟上げ(むねあげ)・建前(たてまえ)、といった単語を初めて耳にした方も多いことでしょう。
しかしながら、上棟・棟上げ・建前をしっかりと説明されることなく、どうしたらいいのか困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、上棟・棟上げ・建て方について、解説。
上棟日・上棟式のための準備や必要なもの、当日の流れなど、詳しく説明します。
ぜひ、最後まで読んで、参考にして下さい。

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上棟・棟上げ・建て方とは?
まずは、上棟・棟上げ・建前について説明します。
実は、基本的には同じことを意味しますので、ここからはまとめて「上棟」とします。
住宅の建築工事で、基礎・土台となる構造の施工まで終わると、特定の日に大工さんを10名程度集め、柱や梁から屋根まで一気に組み上げていきます。
その途中では、家の最上部で屋根を支える、棟木(むなぎ)と呼ばれる木材が取りつけられます。
ここまでの一連の流れを「上棟」といいます。

上棟日は、大安などの吉日となるようにスケジュールを調整するのが一般的です。
また、上棟日の前日までに、一定量の木材が現場に運び込まれ、ブルーシートで養生して、準備を整えます。

注意点
ある程度の降水量がある雨天の場合は、基本的には上棟は中止になります。
雨となった場合、多少、木材が雨に濡れることもありますが、一時的・短期的な雨では何も影響はありません。
家の強度や耐久性が損なわれることはありませんので、ご安心ください。

上棟式とは?
上棟式とは、家屋の神様と大工の神様を祀り、上棟を無事に終えられたことに感謝し、最後まで工事の安全を祈る儀式のことです。
お施主様が、建築現場の関係者に手土産やご祝儀を渡すなどして、労いの気持ちを表すためにも行います。
上棟式を行うことは、それ以降も気持ちよく工事してもらうことにもつながります。
ただ、上棟式を行う・行わないに限らず、関係者が手を抜くということはありませんので、ご希望に応じて、上棟式を行わないケースもあります。

上棟日の流れ
上棟日は、以下のような流れになります。
午前8時
建築の関係者、大工・設計士・現場監督・お施主様、全員が集まり、土台に御神酒をまきます。
現場監督が取り仕切り、お施主様の挨拶の後、皆で乾杯して上棟が開始されます。
挨拶では、安全第一に作業して欲しい旨と感謝を伝えましょう。
午前10時
1回目の休憩に入ります。
休憩時の飲み物とお茶菓子は、施工会社も用意しますが、お施主様の方でも用意すると良いでしょう。
飲み物はペットボトルと紙コップで、お茶やスポーツドリンクなどがおすすめです。
天気によっては温かい飲み物でも良いかと思います。
ただ、作業される職人の方々は汗をかきますので、コーヒーよりもスポーツドリンクや炭酸が人気です。
昼12時
お昼休憩に入ります。
中には、職人の方々のお弁当を用意されるお施主様もいらっしゃいますが、施工会社で用意するのが一般的です。
お弁当の準備をご希望の際は、事前に、設計士あるいは施工会社に伝えましょう。
午後3時
3回目の休憩に入ります。
休憩に入る午前10時頃と午後3時頃には、お施主様、自ら進んで、飲み物、お菓子を差し入れて労いましょう。
上棟は、午後4~5時頃には全ての作業が完了することが多いです。
上棟が完了した後は、上棟式が行われます。
上棟式の進行は現場監督が取り仕切りますので、ご安心下さい。

ご祝儀を出す方と出されない方がみえます。
けれども、これからお願いしますという意味でも、出された方が良いかと思います。
ご祝儀を出す場合は、上棟式の際に、1人ずつに手渡しします。
相場としては、完成まで携わってもらう棟梁と現場監督は1万円、その他の方は5千円です。
人数は、事前に施工会社・現場監督に確認しましょう。

まとめ
今回は、今回は、上棟・棟上げ・建て方について、解説。
上棟日・上棟式のための準備や必要なもの、当日の流れなど、詳しく説明しました。

上棟や上棟式は、現場監督や大工、職人の方々、家づくりに関わってくれる方々をねぎらったり、コミュニケーションをとるためにも重要なものです。
かしこまった式でなくとも、差し入れなどをして感謝の気持ちを伝えると、双方、気持ちのいい家づくりにつながることでしょう。
上棟をきっかけに、関係者の皆さんとコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。

こちら↓に構造に関する記事をまとめましたので、ぜひ、参考にして下さい。
その他に分からないことなどあれば、お気軽に建築会社に相談してみましょう。

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。
施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。
その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。
建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。
名古屋の設計事務所 Tabiでは、家づくりに必要な情報や予備知識をブログにまとめ発信しています。
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