廊下ゼロの注文住宅|“廊下のない家”という最高に賢い選択-コスト・メリット・デメリットと後悔しない間取りの工夫

住まいには、「必ず廊下が必要だ」と考えている方も多いかもしれません。
けれども、「廊下の無い家」は可能であり、条件次第では一番賢い選択であることをご存知でしょうか?
「ただの廊下」は、ほぼ無意味であり、無駄に何百万円以上もの莫大な費用がかかっているからです。

 

 

そこで今回は、「廊下がない家」の特徴や、「廊下」の有無によるメリット・デメリットを紹介。
後悔しないための間取りの工夫・注意点や設計のポイントを解説します。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

 

 

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まずは「廊下のない家」とは、どのような家であるのか?その特徴を解説します。

「廊下のない家」は、文字通り、廊下がない家のことです。

具体的には、LDK・玄関が住宅の全ての動線を兼ねているような間取り、つまり、廊下を介さずにどの部屋にもLDK・玄関から直接アクセスできるというのが一般的な「廊下のない家」だと覚えておきましょう。

「廊下のない家」には、大きなメリット・デメリットがあります。それぞれ詳しく解説します。

 

 

 

まずは、「廊下のない家」のメリットについて、解説します。

「廊下のない家」のメリットは3つです。

1.無意味な廊下に費用がかからない。
2.効率的な動線設計ができる。
3.家全体の日当たりや風通しが向上する。

それぞれ、詳しく解説します。

 

 

メリット1.無意味な廊下に費用がかからない。
1つ目のメリットは、「無意味な廊下に費用がかからない」ことです。
廊下であっても、1坪あたりにかかる費用は相当なものです。
廊下をつくるために何百万円もの費用がかかっていることも多いので注意しましょう。
部屋をつなぐ以外には無意味な廊下がなければ、その分の費用を部屋として使えるスペースに充てられます。

 

こちら↓の記事も合わせて、参考にして下さい。
【坪単価に騙される人、もうさすがにいない?相場・平均・比較に意味あるの?】

 

 

メリット2.効率的な動線設計ができる。
2つ目のメリットは、「効率的な動線設計ができる」ことです。
廊下がなく、各室を直接つなげば、効率的な動線設計が実現できます。
たとえば、キッチン・洗面所・脱衣所・ランドリールーム・収納場所などをダイレクトにつなげば、家事動線がスムーズになり、負担を軽減することにつながることでしょう。

 

家事動線については、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【家事動線とは?家事が楽な間取りの事例やメリット、設計のポイントを解説。】

 

 

メリット3.家全体の日当たりや風通しが向上する。
3つ目のメリットは、「家全体の日当たりや風通しが向上する」ことです。
廊下がないと、空間を仕切る壁は少なくなります。そのため、住宅全体に自然光が行き渡るような採光計画や、円滑に風が通り抜けるような通風計画が容易になります。
家全体の換気効率にも貢献し、総じて、快適な住環境を保てます。

 

風通しについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。
【風通しのいい家。そのメリットと設計のポイント、間取りや窓の配置など。】

 

 

 

まずは、「廊下のない家」のメリットについて、解説します。

「廊下のない家」のデメリットは2つです。

1.音や臭いが伝達しやすい。
2.間取りに制約ができやすい。

それぞれ、詳しく解説します。

 

 

デメリット1.音や臭いが伝達しやすい。
1つ目のデメリットは、「音や臭いが伝達しやすい」ことです。
廊下は、各部屋をつなぐとともに、「隔てる」役割もあります。音や臭気などの緩衝材としても機能しています。
廊下がなければ、全ての部屋が、ほぼ全ての面で別の部屋と隣接し、部屋間での音や臭いが伝わりやすくなります。
特に、リビングのTVなどの音、キッチンの臭いや音、寝室の音などには注意が必要です。

 

 

デメリット2.間取りに制約ができやすい。

2つ目のデメリットは、「間取りに制約ができやすい」ことです。
廊下をなくそうとすると、廊下がある間取りと比べて部屋の配置の自由度が減り、制約ができやすくなります。
特に、引き出し・アイデアが少ない場合には、基本的には玄関→LDK→各部屋の一辺倒ですから、例えば、寝室や書斎をLDKから離したいと希望しても難しい場合が多いでしょう。

 

 

 

ここまで「廊下のない家」のメリット・デメリットを解説してきました。

さて、ここで提案したいのが、デメリットのない「廊下のない家」です。

仮に、デメリットのない「廊下のない家」を実現出来れば、魅力的なメリットだけが残ります。後悔することはないのではないでしょうか?

 

 

デメリットのない「廊下のない家」では、例えば、次のことが全て実現できます。

・廊下にかかる、膨大とも言える無駄な費用をなくすことが出来る。
・コンパクトで機能的、暮らしやすい家が実現できる。
・家全体の日当たりや風通しを向上できる。
・各部屋間での音や臭いの伝達も防ぐことができる。
・間取りに制約もなく自由に設計できる。

 

 

 

ここからは、このような非常に魅力的なデメリットのない「廊下のない家」をつくるための間取りの工夫・注意点や設計のポイントを紹介します。

次の2つがポイントです。

1.廊下に機能を付加する。
2.音や臭気の対策をする。

それぞれ詳しく解説します。

 

 

1.廊下に機能を付加する。
1つ目の方法は、「廊下に機能を付加して、廊下と呼べないような空間にする」というものです。
LDK・玄関を介して、全ての室へダイレクトにアクセスする間取りが一般的な「廊下のない家」です。概して、そのような間取りは、ただ四角形の部屋を寄せ集めて、つなぐだけの間取りです。
けれども、「廊下のない家」を設計する方法は、それだけではありません。

 

 
LDK・玄関以外にも移行空間として利用できる部屋があることに注目してみましょう。
例えば、洗面所、ランドリールーム、パントリー、ウォークインクローゼット、納戸などが挙げられます。
このような部屋を「移行空間」・廊下として扱い、各部屋をつなげば、特に制約もなく自由に間取りを設計することが可能です。結果的に、住宅の中に「ただの無意味な廊下」はなくなりますよね。
当然、この「移行空間」は、廊下本来の各部屋間での音や臭いの伝達を防ぐ緩衝材としての機能も持ちますので、「各部屋間で音や臭いが伝達しやすい」という「廊下のない家」のデメリットも解消します。

 

こちら↓の記事も合わせて参考にして下さい。
【小さな家と大きな家、どちらが良いの!?それぞれのメリット・デメリットとは?】

 

 

2.音や臭気の対策をする。
2つ目の方法は、廊下をなくすことで生まれるデメリット「音や臭気の対策をする」というものです。
廊下がなければ、全部屋の全面で隣の部屋と接するため、部屋間での音や臭いが伝わりやすくなります。特にリビング・キッチン・寝室は注意が必要です。ここで紹介するのは「このデメリットを解決する」という方法です。

 

 
音や臭気の対策には、次の3つの方法があります。
・換気性能が高い窓を設ける。(臭気)
・プライベートルームの壁には吸音素材を使用する。(音)
・各部屋間を隔てるように収納を設ける。(音)
これらの対策を適材適所で施せば、廊下がない家であることで生まれるデメリットを大幅に緩和することが出来ることでしょう。

 

 

 

今回は、「廊下がない家」の特徴や、「廊下」の有無によるメリット・デメリットを紹介し、後悔しないための間取りの工夫・注意点や設計のポイントを解説しました。

メリットである魅力を生かしつつも、デメリットには十分に配慮された「廊下がない家」は、ただLDKや玄関で各部屋をダイレクトに繋いだだけの間取りとは全く違います。ゆとりや遊びが豊かで自由に設計されているのにも関わらず、全体の床面積はコンパクトで、無駄がない。要するに、密度が非常に濃いのです。
だからこそ、機能的で暮らしやすさに貢献するとともに、高コストパフォーマンスを発揮し、魅力的な空間を実現できます。

 

 

家事動線のいい家をつくるために大切なのは、設計力・アイデア・提案力です。

しかしながら、「設計力」が高くなれば「費用」も高くなると考える方も多いと思います。けれども、そのようなことはありません。

「設計力」も「コストパフォーマンス」もどちらも優先し、高いクオリティを実現出来るのが「建築家のいる設計事務所」との家づくりです。ぜひ、一度は相談に行ってみましょう。

こちら↓の記事で詳しく解説していますので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料など費用面を徹底解説!】

 

 

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。

施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。

その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。

建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

 

 

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。

 

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