注文住宅・家づくりをする中で「シンプルなデザイン」に注目している方も多いのではないでしょうか?
しかしながら、注意して頂きたいのは、「シンプルなデザイン」は「単なる手段」だということです。
実は、シンプルなだけでは魅力は生まれません。寂しく、面白みのない住まいになってしまいます。

では、シンプルでありながら魅力のある設計デザインを実現するには、どうしたらいいのでしょう?
この方法を知っている方は、それほど多くはないのではないでしょうか?
そこで今回は、シンプルでも魅力的な設計デザインを実現する考え方を紹介。
ミニマリズムな建築を理解するためのコンセプト”Less is More.”についても詳しく解説します。
ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

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シンプルであることは「手法」。「ゴール」ではない。
まずは、「シンプルなデザイン」のメリットから整理しましょう。
「シンプルなデザイン」のメリットは次の2つです。
・時を経ても飽きがこない。
・建築費用を抑えられる。
マイホームは、これからの生涯ずっと住み続けるものです。普遍的な価値になり得るシンプルなデザインであれば、飽きてしまうことはなく、シンプルで装飾などがないのでコスト削減にも貢献します。

けれども、注文住宅・家づくりにあたって、絶対に忘れて欲しくないことがあります。
「シンプルなデザイン」であることは、単なる「手法」。「ゴール」ではない。
つまり、シンプルなだけでは「魅力」はそれほど生まれないのです。

魅力は「物」?
では、住まいの「魅力」を何に求めるべきなのか?しっかりと整理しましょう。
住まいの「魅力」を形のある「物」に求めようとします。
例えば、おしゃれな形、素材、色、柄、装飾など。
そういった「こだわり」をポイントとして取り入れるのは、愛着を育てる上で大切です。

しかしながら、即物的な欲求を満たすように「物」だけで魅力をつくるのであれば、相当なコストを支払わない限り、逆に安っぽい魅力のない住まいになってしまいます。
たった数万円~数十万円程度の対価では、数千万円の住まい全体の魅力を底上げするような力がないのは、当然だとは思いませんか?つまり、物質の価値など大したことはないことの方が圧倒的に多いのです。
では、予算が限られている中で、何に魅力を求めるのが正解なのでしょう?

住宅では、何に魅力を求めるのが正解なのか?
住宅では、何に魅力を求めるのが正解なのでしょうか?
私は、その答えは「住まい手」と「自然」だと考えています。
1つ目の魅力が、住まい手の個性を引き立てるようなデザインであったり、住まい手の暮らしにそっと寄り添い、生活の苦労や安らぎをアシストするような思慮深い設計がされていることです。
2つ目の魅力が、心地よさを味わえるように、自然を存分に楽しめるような設計デザインがされていることです。

私が魅力として挙げた「住まい手」と「自然」は、どちらも「物」ではありません。
しかしながら、このような美しく心地よい形なき「状態」こそが住まいが本来目指すべき魅力ではないでしょうか?
そのような「状態」をつくる、魅力を最大化するためには、無駄やノイズを減らす必要があります。そして、洗練していった結果として、結局はシンプルになってしまうのです。
つまり、シンプルであることは、魅力的な状態を創り出すのに最適な手法だとも言えます。

Less is More.
最後に、シンプルの極み、ミニマリズムな建築を理解する上で、知っておきたいワード、”Less is More.”について解説します。
「Less is more(レス・イズ・モア)」は、「少ないほうがより豊かである」という意味の言葉です。
建築だけでなく、デザイン全般において、最も有名な名言の一つでしょう。

「Less is more」は、建築のみならず、プロダクトデザインをはじめとするあらゆるデザインに影響を与えました。
この明言は、ドイツの建築家ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969)によって広められ、ミースは、モダニズム建築において重要な人物のひとりとして知られています。

「Less is more」は、次のような意味合いがあります。
・不必要なものを差し引いて、無駄を削り、本来必要なもの・最も魅力的なものに絞ることでその魅力を引き出す。
・シンプルなデザインを追求することによって、より美しく豊かな空間が生まれる。
・少ないからこそ、ひとつひとつの要素をおろそかにできない。
また、物を極力減らすミニマルなライフスタイルにおける美学を表す言葉としても知られています。
シンプルなデザインが好きな方は、ぜひ覚えておきましょう。

まとめ
今回は、シンプルでも魅力的な設計デザインを実現するための設計デザインの考え方を紹介。
また、ミニマリズムな建築を理解する上で、知っておきたいワード、”Less is More.”についても解説しました。

シンプルかつ魅力的な住まいを設計デザインするには設計力が必要であり、最適なのは、建築家・設計事務所です。
けれども、設計事務所に依頼すると、どうしても「費用」も高くなると考える方も多いと思います。
しかしながら、建築家・設計事務所によっては、そのようなことはありません。なぜなら、そこにすでにある魅力を引き立て、洗練させるデザイン手法は、費用で生み出すものではなく、設計力・センスで生み出すものだからです。
実は、「設計力」も「コストパフォーマンス」もどちらも優先し、高いクオリティを実現出来るのが「建築家のいる設計事務所」との家づくりです。ぜひ、一度は相談に行ってみましょう。
こちら↓の記事で詳しく解説していますので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料など費用面を徹底解説!】

私たちの設計事務所では、ご相談・間取りなどの提案は無料です。もちろん、土地探しからのご相談も歓迎です。
施工をしない・建築家の家づくりは、工務店・ハウスメーカーなどとは大きく違います。
少しでも家づくりにこだわりたい気持ちがあり、建売などではなく注文住宅を採用されるのであれば、まずは建築家に相談してみること、それから色々と考えるのがおすすめです。
その際、私たちのような、機能・デザイン・コストなど全方位でバランスの良い住まいを目指す建築家であれば、より相談できることは多いことでしょう。
建築家の仕事に距離は関係ありません。私も全国から依頼を承っております。
遠方の方でも距離を気にせずに、建築のことであれば何でもお気軽にお問い合わせ頂けると幸いです。

最後に。
住宅設計は、人生のデザイン。
住まいは、生涯の大半を過ごすであろう空間です。
皆様が妥協・後悔・失敗することなく、豊かな暮らしを送れますように。
夢の実現を全力でサポートする、良きパートナー・建築会社が見つかることを願っています。
名古屋の設計事務所 Tabiでは、家づくりに必要な情報や予備知識をブログにまとめ発信しています。
ぜひ、参考にしてみて下さい!
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