建築家に依頼するという選択肢|設計事務所で叶える注文住宅と理想の暮らし

はじめに|後悔しない家づくりのコツ、教えます。

まずはじめに、みなさん、注文住宅では何が最も重要か知っていますか?
「どんな家をつくるか」を考えることに注力するあまり、大切なことを見失っている方が非常に多いように感じます。

後悔しない家づくりをするためのコツは「誰と一緒につくるのが最適なのか?」それを見極めることです。
そして、その視点で出発点に建てば、こだわりたい方は自ずと「建築家に依頼する」という選択肢も見えてくるでしょう。

 

 

家を建てることは、人生において、そう何度も経験することではありません。
だからこそ、そのプロセスは「早く・安く・無難に」という基準ではなく、「誰と、どうつくるか」「どんな暮らしを実現したいか」という根本的な問いから始めるべきです。

本記事では、一級建築士の視点から、建築家に依頼する選択肢の本質を、実例や失敗例、FAQとともに深く掘り下げます。
あなたの理想の暮らしは、誰となら叶えられるのか? その問いへのヒントを、ここから一緒に探っていきましょう。

 

 

 

まずは、なぜ建築家という選択肢が、いま必要なのか?建築家の存在意義を整理していきます。

1. 暮らしのために「設計」するということ

 建築家の設計は、間取りや形を整えるだけではありません。
・朝、どんな場所に光が差し込むか
・どんな動線で子どもが帰宅するか
・休日に家族がどこで自然に集まるか
建築家は、そんな「暮らしの風景」をイメージして、住まいを設計します。つまり、図面を通して「暮らしを描く」のが建築家の設計です。

 

 

2. 設計と思想は、暮らしの哲学である

建築家は、単に機能と美しさを整えるのではありません。
「光」「余白」「素材」「気配」といった数字では表せない要素を丁寧に読み解き、住む人にとっての「心地よさ」を空間に落とし込みます。

 

 

たとえば、こんなことを大切にしたくはありませんか?
静けさ:都市でも落ち着ける空間でリラックスする
:詰め込まず、余白を大切にすることで心地よさを演出する
素の美しさ:素材を飾らず、飽きのこないそのままの美しさを楽しむ

このような魅力は、カタログから選んだり、間取りソフトでパズル的に組み合わせれば生まれるようなものではありません。しかしながら、住まいの心地よさを決める要素の多くは、この「見えないモノ・コト」の設計にあるのです。

 

 

3. 世界に一つの家──敷地と暮らしに呼応するデザイン

建築家は、土地を読み、風景を読み、そして人を読みます。
同じ40坪の土地でも、隣家の窓や陽の入り方、風の抜け方、敷地の高低差や接道条件がまったく違いますよね。それを読み解き、「その土地に最適な答え」を見つけていくのが建築家です。
だからこそ、どの家も「誰かの理想を実現」している。 それが、設計事務所に依頼するという選択の真価です。

 

 

 

ここで、建築家と家づくりを進める際のプロセスを整理しましょう。
建築家に注文住宅を依頼する場合は、次の5つのステップになります。

Step1|まずは面談。「合うかどうか」を確かめる

まずは、面談からはじまります。
建築家との家づくりは、信頼関係が何よりも大切です。最初の面談では、見積の話よりも「この人と話していて安心できるか?」を大切にしましょう。
過去の作品を見たり、設計の考え方を聞いたり、自分の理想を話してみる。 その中で、「この人となら、自分の暮らしを任せられるか」を見定めていきましょう。

 

 

Step2|ヒアリングと価値観の共有

続いてのステップとして、自分の想いを遠慮せずに伝えていきましょう。
良い設計は、徹底的なヒアリングから始まります。
・普段どこで過ごすことが多いか
・休日はどう過ごしたいか
・家族の将来像、働き方、趣味、生活リズム
暮らしの断片をたくさん話してください。それをもとに、建築家は「暮らしの骨格」を見出します。

 

 

Step3|設計契約とプランの提案

信頼関係を築くことができれば、基本設計・設計契約を交わす段階へと入っていきます。
この段階で出てくるプランは、単なる「間取り案」ではなく、理想の暮らしを落とし込んだ提案書です。
ここで「わくわくできるか」「共感できるか」が、その後の設計に大きく影響します。
遠慮せずに、修正したいポイント・ズレがある箇所は、どんどん伝えていきましょう。
その時、楽しく、一緒につくっていけるかも大切なポイントです。

 

 

Step4|実施設計〜見積調整

基本設計で間取り・概要が決まれば、詳細な図面をつくります。そのフェーズを実施設計と呼びます。
そして実施設計をもとに施工会社から見積をとります。このとき、予算とデザインのバランスをどうとるかが重要で、建築家の手腕が最も問われるフェーズともいえます。
信頼できる建築家なら、予算に合わせることはもちろん「削っても豊かさが残る」調整案を出してくれることでしょう。

 

 

Step5|工事監理〜引き渡し

工事金額が決まれば、工事開始へのステップへと移ります。工事が始まってからも、建築家の仕事・役割は、もちろん続きます。設計通りに工事が進んでいるか、品質に問題はないか── 建築家は現場にも足を運び、設計者として最後まで責任を持ちます。この段階での「第三者視点」は、施主にとって非常に心強いもので、専門家でないと見落としてしまうことや、全体像が分かっていないと見抜くことのできない不備・欠陥を指摘し、未然に防ぐことができるのです。

 

 

建築家・設計事務所との家づくりの流れは、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

【建築家・設計事務所との家づくりの流れ・手順を解説!相談・依頼~完成以後まで!】

 

 

ここからは、建築家との家づくりで、よくある失敗とその対策をご紹介します。

コミュニケーション不足で「思っていた家」と違った

これは、建築家のヒアリング能力・説明力といったコミュニケーション能力が期待よりも低かった場合に起こり得るトラブルです。対策としては、契約前の対話での違和感を見逃さないこと、そして「暮らし」の話をたくさんすることです。家の話、設計の話からだけでなく、すべての会話・やりとりから、好みや要望をすくいあげ、設計へ落とし込んでいく実力のある設計士・建築家に依頼しましょう。

 

 

デザインを優先しすぎて、暮らしにくくなった

これは、建築家がデザイン性に特化しすぎている場合に起こり得るトラブルです。住まいは、生涯暮らす場所です。見た目だけでなく、「どんな暮らしを実現したいか」も優先しましょう。その想いを建築家と共有することで、自然とバランスが取れます。

 

 

予算オーバーで想定していた住まいにならなかった

これは、予算を守ることに重きを置いていない建築家に依頼した場合に起こり得るトラブルです。最初に「全体でいくらまで」を伝え、建築家の設計方針や価値観をしっかりと確認しましょう。細かい仕様は後で調整できますが、調整に応じない建築家もいます。自分自身の軸を持ち、それをあらかじめ建築家に伝え、事前にすり合わせておくことが大切です。建築家のタイプについては、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

【建築家の設計事務所、タイプごとの特徴や選び方を徹底解説!】

 

 

設計思想が合わなかった

これは、設計思想をしっかりと確認しなかったために起こり得るトラブルです。ぱっと見た時の見た目の良さだけで決めてしまうのではなく、どういう想いで設計しているのかを聞いてみましょう。また、Instagram・YouTubeで、写真や動画をしっかり見ることも大切です。良い建築には、必ず、その建築家の哲学が表れています。

 

 

 

ここからは、建築家との家づくりに関して、よくある質問と回答をご紹介します。

Q. 建築家に頼むと費用は高くなりますか?

A. 一概には言えません。建築家の設計料は必要ですが、「無駄な仕様」「不要な坪数」を減らせることで、トータルではコストを抑えられることも多いです。本当に誠実な建築家を選べば、コストパフォーマンスは最高になる可能性が非常に高くなると考えています。詳しくは、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

【建築家・設計事務所が最もコストパフォーマンスに優れる!?設計料・費用面を解説!】

 

 

Q. ハウスメーカーとの違いは?

A. ハウスメーカーは決まりのある「商品」、建築家は自由自在の「設計」だと考えましょう。建築家は土地や暮らし方に合わせて設計を組み立てるため、既成プランではできない暮らしが実現します。詳しくは、こちら↓の記事で詳しく解説しています。

【設計事務所・建築家の特徴、メリット・デメリットなどを徹底解説!】

 

 

Q. 相談は無料ですか?

A. 多くの設計事務所は初回面談を無料で対応しています。「まずは話してみる」で大丈夫です。私たちの設計事務所では、間取りの提案までは無料でおこなっています。

 

 

 

最後に、建築家との家づくりに向いている人をご紹介します。次のような方です。

・自分たちらしい住まいを実現したい
・空間の余白や静けさ、美意識にこだわりたい
・設計者と一緒に暮らしを考えたい
・既製品ではなく、本質的な家づくりをしたい

「ただ住むための家」ではなく、「暮らしの質を高める空間」を求める方にとって、建築家との家づくりは大きな力になることでしょう。

 

 

 

建築家に依頼することは「オシャレな家をつくってもらう」というだけのものではありません。
「自分たちの暮らしを見つめ直し、どんな人生を送りたいかを設計する」ことです。

私たちは、その「理想」を──
図面・空間・素材・光・風に、落とし込んでいきます。

そうして生まれる家は、建物ではなく「暮らしそのもの」です。

 

 

もし今、家づくりに少しでも不安や迷いがあるなら──
まずは「誰とつくるか」から考えてみてください。
その選択こそが、理想の暮らしへの第一歩になるはずです。

 

  

私たち設計事務所では、建築家に依頼するという選択肢は、単に「家を建てる手段」ではなく、「理想の実現するための手段」だと考えています。

図面の前にある対話。
素材の奥にある価値観。
暮らしのかたちの背後にある、その人らしさ。

そうしたすべてに向き合いながら、一棟一棟を「その人の人生に寄り添う空間」として丁寧に設計しています。

建築家という選択肢があなたの暮らしを静かに力強く変えていくことを心から願っています。

この記事を執筆した建築家が手がけた住宅実例はこちら▼

 

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